さとちゃんとおじー 

低血糖症を煩い、仕事退職→結婚でサンフランシスコに移住。年の差国際結婚。太鼓叩き。アラフォー女子の生活。

日本とハイチとアメリカと。大阪なおみさんをめぐって。

毎週土曜日は、バークリーでドラム。

 

アフロヘイシャンのダンスクラスでおじーとドラムを叩いています。

 

アフロヘイシャンって何さ?って人はこちら↓

satocomedy.hatenablog.com

 

ざっくり言うと、ハイチのアフロダンス&音楽ってことです。

 

で、休憩時間、ハイチ人のダンスの先生がドラマー達のところに来てこう言った。

 

「ナオミ・オオサカは、お父さんがハイチ人なのに、どうしてハイチ姓の名前が入っていないの?ハイチ人はみんなナオミの事をとても喜んでいるし、彼女をハイチ人だと思ってるよ。」

 

私もこの話題についてはかなり気になっていて、ブログにも書こうとしたんだけど、思うところあって保留にしておいた。今朝、やっぱり、再び思うところがあっておじーと話てたんだけど、なんだか正にシンクロ!と思わんばかりに、ハイチ人からこの話題が降ってきたのでした。

 

「私の理解が正しければ、オリンピックにでることを考慮して、日本人としてプレイするのを選んだみたいだけど。。よくわかんない。。」

 

それに対して、ハイチ人の先生。

「ふーん、ま、私自身はナオミはハイチ人じゃなくて日本人だと思うよ。というか、アメリカ人だよね。うきゃきゃ。」(最後のうきゃきゃは、この先生の明るい性格を音で表したものです。とてもチャーミングな人柄なんです〜。)

 

ちなみに、この一連の件に関するおじーの意見。

 

「まず、ナオミは素晴らしいプレイをした。それは本当に誰もが認めることだとは思う。ただ、今回の件で、セリーナが過剰にバッシングされるのはどうかと思う。というか、メディアが言う事を真に受けない様に注意していた方がいいよ。」

 

そして、おじーの話は続く、

 

「何でもそうだけど、どんなスポーツでもジャンルでも、黒人がトップを取っているというのを面白く思わない人たちっていうのはいるんだよ。何が起こったっておかしくないからねー。

 

ただ今回、ナオミは日本人と言う扱いになっているが、彼女はブラックでもある。もし同じブラックでも、ナオミは日本人だから・・と、ブラックではなく、日本人として扱われるなら、それはそれでまた別な議論になるかもしれないよね。。」

 

てかさ、オバマ前大統領は黒人と白人のバイレイシャル(ハーフのことです。)なのに、みんなに「初の黒人大統領。」って呼ばれてるわけですよ。

これ、参考までに。↓ 1年以上も前のブログです。念のため。。

satocomedy.hatenablog.com

 

 

日本語で大阪なおみさんをググってみると、日本は日本でまた、

「彼女は日本人じゃない。」とか、それに対して反論があったり、まー、色々意見があるんだなーと思った。

 

私が気になるのは、彼女はハイチ人でもあるということだ。

 

バイレイシャルは、2つのカルチャーを受け継いでいるわけだから、日本人でもあり、ハイチ人でもあって欲しいと、私なんかは思ってしまう。

 

 

ハイチは、カリブ海に浮かぶ島の一つで、島の半分がわりと裕福なドミニカ共和国、そしてもう半分がハイチ共和国で、ハイチ側は貧困層なのです。

 

カリブ諸国の国は、アメリカ南部もですけど、元々は奴隷としてアフリカから連れてこられた黒人達が多くを占める。ハイチはヨーロッパの植民地時代、黒人の独立国家として誕生した国。悲惨な奴隷時代とその後も続く黒人差別の歴史の中で、キラリと光る、希望の星の国だったわけですよ。

 

この辺は話し始めると長くなるのではしょりますが(いつかブログに書きます。)、

 

とにかく、おじーはマスタードラマーとして、また自分のルーツのアフリカ、ブラックであるということからもハイチをとても大事に思っているし、私も自分がドラマーとして関わり、勉強させてもらっている、とても親しみを持つ応援している国である。

 

だから、ダンスの先生が、「ハイチ人がみんな喜んでいる。」って聞いたときに、実はちょっとハッとしてしまって(だってニュースは、ゴシップみたいのばっかりだしさ。)、

 

改めて、ナオミ・オオサカは、ハイチ人と日本人のバイレイシャルだってことを考えさせられた。

 

そしてもう一つ、おじーが言っていたことで気になったのは、このブログでも結構書いてますが、アメリカ(いや、世界のって時々思うけど。。。)の人種差別について。

 

大阪なおみさんは、ほとんどアメリカで育っているから、アメリカではブラックとして生活しているはず。というか、ブラックだと認識されて生活していると思うんですけど。

 

これは私の推測なんで、読まないで飛ばして頂いていいんですけど、

 

私が見る限り、ブラックとして生活している人は、自分がブラックであるということ(逆を言えば、自分は白人ではないということ。)を意識せざるを得ない場面があるのではないかと思うのです。それは、人によって意識の違いこそあるかもしれないけれど、何か共通した「ブラックであることの結束。誇り。」、みたいなものがあるみたいに見えるんです。。てか、実際にそういう人しか私は知らないんですけど・・

 

 

だから今回、2人のブラックの女性が試合をし、テニス界にとっても、また、ブラックコミュニティーにとっても新風だったと思うんですけど(さとちゃんの推測です。)、

 

他方は日本人として扱われる、そんな大阪なおみさんの心境は、

 

いや〜〜、かなり複雑だったんじゃないかな〜〜。と思うんですけどね・・・(^^;)

 

これは、テニスに詳しい人に聞いた話ですけど、日本の有名テニスプレイヤーは、世界ランキングでトップに入らなくても、テニスプレイヤーの所得レベルに換算すると、一気にトップレベルになるらしい・・・。それだけ、企業のスポンサーがついてるってことでもあり、

 

いや〜、

 

この件で本人に思うところがあっても、

 

言えないよね。。これじゃ。。(^^;)

 

と、思う。。

 

そうすると逆に、セリーナの方が、ある意味、すごい人だな。。と、

色々バッシングされていても、私はその強さを尊敬するわな。

 

 

ちょっと話は飛んで・・・

 

先日、TVでアメリカのウィスコンシンだかどこだかの中学校、高校のドキュメンタリー番組を見てたんですけど、

 

テーマとしては、ブラックのキッズとその周りの環境についてで、

 

学生のアメリカンフットボールの試合で、黒人の学生の選手が、相手の選手から人種差別の罵声を浴びせられるどころか、観客席の相手側の親達からも罵声が飛んでいて、あまりのひどさにカメラを回していた白人も驚きの表情だったのを写していたのが印象的だった。

 

アメリカでブラックとして生きるのは、簡単ではないということ。。。

リブロン・ジェームス(私の好きなバスケットプレイヤー)が言っとったね。

 

 

 

 

最後に。

大阪なおみさんの素晴らしい功績に拍手を。

 

今回は、どういう立場で、どういうものの見方をするかで物事の捉え方は全く違うのだ。。ということを考えさせられた様な、そんな気がするな。。