What is being Japanese?
おじーがFacebookで興味深い投稿を見つけて私に見せてくれた。
その投稿をした人は長く日本に住んでいるアフリカンアメリカンの方。彼はある日、なんとなく聞こえてきた会話に疑問を持つ。(彼は日本語が堪能な様子)
「君の見た目は日本人っぽくないから、日本人じゃないでしょ?」
ちなみに私はこの投稿を見た時、この会話は恐らく日本人同士が、ちょっとふざけあって言っている会話だろうな・・と思った。ちょっとエキゾチックな可愛い顔をした女の子、はっきりした顔立ちのカッコいい男の子。時々、冗談の様に、そして憧れの目を持って、そんな事を言っているのを聞くことがあるし、私も言っていたかもしれない。
興味深いのはここから。
この投稿に、日本で暮らしているらしい白人男性(奥さんが日本人らしい)がコメント。
「自分の子どもがこの質問にどう対応しているのか、時々気になっているんだ。」
その返答への投稿者のコメント。
「君の奥さんは、両親のどちらかが日本人であれば、日本人だと思っていると僕に言ってたことがあったよ。不思議なのはオバマは、何故、ブラック・プレジデントと呼ばれているかってことなんだよ。」
ちなみに、みなさんご存知のオバマ前大統領は、ケニア人と白人アメリカ人のバイレイシャルで、アメリカで育っています。(バイレイシャルというのは、2つの人種からなるという意味。日本でいうハーフという意味だす。おじーによると、ハーフ(正確には、Half Breed)という言葉は、アメリカでは差別用語的な意味あいになってしまうので、良い言葉ではないとのこと。個人的には、日本でも近い将来、ハーフやクウォーターという言葉がなくなるんじゃないかと推測したりして。
アメリカでは、バイレイシャルは片方がアフリカ系であれば、それは白人との間の子どもであっても、どの国の人であっても、彼らはブラックと呼ばれる。ただ、見た目がそれほどブラックに見えないというケースもある。おじーによると、それでも、そうした人達は、完全に白人や、特定の人種に見られることもない。。とのこと。
おじーが教えてくれた興味深い映画。
The imitation of life~ 悲しみは空の彼方に〜
1956年に公開された古い映画。まだ、私、生まれてないな〜〜。
時代背景もあるけれど、アメリカでのバイレイシャルとしての苦悩が描かれていて、おじーにとってはなにか複雑な思いがある映画だったとのこと。
さてさて、このやり取りのコメントには、まだ続きがある。
上記のコメントのやり取りがあった後、日本人女性がこの投稿にコメントをした。
「私は日本の名前で、日本人としてのIDをもっている。でも何故か周りからは、日本人に見えないって言われるの。」
私はこの文章を見た時、彼女もまた「可愛い部類」とされる女性なんだろうな〜と思ってしまった。日本人の名前、そして、Facebookの顔写真。一見したところ、彼女はかわいい日本人だ。
ところが、その後のコメントを読んでいくと、実は彼女はアジアの国と日本人のバイレイシャルだった。
彼女は恐らくすらすらと自然な日本語を話すのではないかと思う。(ちなみに、この投稿のやり取りは全部英語で書かれている)何度も繰り返される「あなたは日本人に見えない。」という言葉に、しつこく聞かれる場合はルーツを話す様にしてるけど・・・という彼女の言葉から、なんとなくいたたまれない気持ちになった。
ところ変わり、おじーとレストランで食事をしていたら、対応してくれた女性がアジア系アメリカ人という感じだった。丁寧に接客してくれる彼女が、途中で私に「日本人ですか?」と日本語で話かけてくれた。実は彼女の両親は日本人で、彼女はアメリカで育ったらしい。
おじーと3人で色々軽く雑談。
後でおじーに、彼女の日本語は、外国の人が話す日本語のイントネーションでちょっと違ったこと、彼女の両親は日本人だけど彼女はアメリカで育っていて、ちょっとだけ日本語で会話した内容からも、彼女は恐らく自分のアイデンティティーをアメリカ人としていると思うと言うと、おじーが「だからか〜。彼女がI love Japanって言った時、何で日本人なのにそんな事言うんだろうって不思議だったんだよね。」と言っていた。おじーは彼女を日本人と見てたわけだ。
言われてみれば、彼女の見た目は完全に日本人だ。でも私からみると、身のこなしも話し方も完全にアメリカ人という感じだった。彼女のIDはアメリカだろう。
ちなみに上記の投稿者の投稿はこの文章で始まる。
"What is being Japanese?"
何が日本人であるということなのか?
最初の会話に戻る。
「君の見た目は日本人っぽくないから、日本人じゃないでしょ?」
うーん。。。深い・・・。
「おめー、日本製に見えないけど、一体、何製なんだよ?」「こう見えても、おいらは日本製なんだよ!」というのは嘘ですが、こちら、おじーが愛用しているマット。私も気に入っている。こういうのが、ちょこんと家にあるのがすごい。