さとちゃんとおじー 

低血糖症を煩い、仕事退職→結婚でサンフランシスコに移住。年の差国際結婚。太鼓叩き。アラフォー女子の生活。

おじーを語るものたち~ Over The Sea Into The Blood~

おじーがまだ20代前半だった若かりし頃。

当時はヒッピーカルチャーの真っただ中で、サンフランシスコ界隈も今とは違ってもっとのんびりした、開放的な雰囲気だった。ヒッチハイクが盛んだったのも、この頃。

 

ある日、若かりしおじーは白人のカップルを車に乗せた。

カップルの男性の方を何度か見かけたことがあったこともあり、彼らのヒッチハイクに応じた。

 

女性の方が人懐こく、おじーに色々と話しかけてきた。

男性の方は黙りこくって、如何にも機嫌悪そうにしている。

 

目的地について2人が車を降りる時、その男性がドアを力いっぱい、バタンと閉めて、汚い言葉でおじーを罵り、差別用語をあびせ、おじーに喧嘩を売り始めた。

 

この男性が銃を持っていることを察したおじーは、すぐにその場から走り去った。

 

あとでその男性が、日本語でいうところの暴走族 / ギャングのトップだった人だったことがわかった。

 

ヒッピーカルチャーが盛んな時代だから、人種差別も緩和されていた・・・

 

なんて、そんなことはない。

 

たまたま、乗せた人がギャングのトップだった人・・というのは、なんというか、運が悪い・・というのもあるけど、こんなこと、かなり珍しいことだよな、とも思う。

 

 

それからおじーはヒッチハイクに対してもっと警戒するようになった。(もともと警戒はしていたものの、こんなことが起こってしまったから尚更。)

 

とにかく、おじー、生き延びてくれて良かったよ〜〜〜。(><)

 

 

 

でもって、実はこの話には続きがある。

 

それから3年後。

 

ある日、おじーは女性のヒッチハイカーを車に乗せた。

 

なんだか見覚えがある顔だったのでその事を話すと、その女性も同じく、おじーに見覚えがあるという。

 

話をしているうちに、その女性がおじーが脅されたギャングのトップと一緒にいた女性だったということが判明した。

 

「本当にあの男はろくでなしだったわよ。私の彼になりたがってつきまとわれたけど、私が嫌でとっとと離れたわよ。」と、ギャングのボスの悪口を連ねる女性。

 

「まあ、そんなことより、これからテネシーに行って生活するんだけど、あなたも一緒にいかない?」と、テネシー生活におじーを誘う女性。

 

サンフランシスコ界隈のベイエリアでの生活が好きだし、もともと南部出身のおじーがまた南部に戻ろうとも思わず、ましてやよく知らない女性と生活するという状況。このお誘いに魅力を感じなかったおじーは丁重にお断りしたそうな。

 

女性の方も強引というわけでなく、ただおじーと何かフィーリングが合うものを感じたようで、おじーの電話番号を聞いて気持ちよく車を下車した。その後、実際に3回位おじーに連絡があったそうな。

 

この話を聞いて、ふと、

 

「もしかして、その女性、すごい美人だったとか?」(ギャングのトップのような人に好かれ、振るくらいだから、何か特別な魅力があるんだろーなーと思ってさ。)

 

と、おじーにきいてみたら、

 

「いや〜、そりゃもう美人だったよ〜〜。」と答えが返ってきた。

 

あ、そうですか(^^;)

 

 

私にはいくつかお気に入りの「おじー人生ストーリー」というのがあって、この話もお気に入りにランクインしている。人生に起こる偶然の話をきくのは、いつもおもしろい。

 

この「おじー人生ストーリー」の語り手はおじーなのだけど、実はその半分以上は、おじーが関わった人がおじーが何者であるかを語っている。

 

もちろん、おじーの解釈で話をきいているわけだけから、実際には違った見方もできるのかもしれない。だけど私には、この美人の女性が、強引だったわけでなく、気持ちよい会話を楽しみ、そして、その後、何度かおじーに連絡をした・・というのが、おじーがどんな人なのかを語るひとつの指標になっている。

 

 

 

さて、前置きが長くなりましたが(今までのは前置きです。)

 

この度、おじーのポエムとおじー自身による朗読パフォーマンスがフィーチャーされた音楽がリリースされましたー(^^)

視聴もできます〜。↓

crosspointproception.bandcamp.com

日本国内、海外でDJ/ ミュージッククリエーター(プロデューサーっていうのかな?)として活躍するJUZU a.k.a. MOOCHYさんが、ミュージシャンとしてのおじーではなく、おじーそのもののエネルギーを表した作品を産み出してくれました。

 

わたくしごときが言えることではありませんが、

 

本当に、お見事!!!という言葉がぴったりの作品で、JUZU a.k.a. MOOCHYさんがいかにおじーの世界観にリスペクトを持って接してくれているかが良くわかります。

 

今の日本の、誰かが一方的にプロデュースして、人形化した人達がパフォーマンスをして盛り上がっている幼稚な音楽産業(言い過ぎでしょうかね。。^^;)はそろそろ本当に廃退して頂いて、

 

音楽からリスペクトやスピリットを学び、人生を考える、そんな状況がもっと一般的になったら凄いのにな〜〜〜と思うさとちゃんでした。

 

JUZU a.k.a. MOOCHYさんにリスペクトを。素晴らしい作品を生み出して下さり、本当にありがとうございます。

 

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ジャケットのイラスト。世界観にぴったり!