さとちゃんとおじー 

低血糖症を煩い、仕事退職→結婚でサンフランシスコに移住。年の差国際結婚。太鼓叩き。アラフォー女子の生活。

メラニン・マジック

おじーと一緒にダンススタジオに到着したときの事。(我々はダンスじゃなくて、ダンスクラスでドラムの演奏してます〜〜。)


ちょっとユニークな風貌のアフリカンがいた。



後でおじーが、「彼は肌を脱色してしまった。だからちょっと不自然な見た目になってしまってるんだよね。素晴らしいアフリカンダンサーなんだけどね。」と教えてくれた。

 

私が関わっているアフロダンス&ドラムのコミュニティーは、アフリカンがルーツのもの。アフリカ系だけでなく、白人、アジア人、インドの人だって、アラブ系の人だって、ゲイの人だって、とにかく人種性別関係なく、様々な人がアフロダンス&ドラムに魅せられている。

 

魅せられているうちに、アフリカへの憧れ、尊敬というのが徐々に強くなっていくのだと思う。(人によるとは思いますが。)


私にとっては、肌の色が黒い人達は、ぽかーんとするほど、美しいな〜と思う憧れの対象だ。

 

それなのに、よりによって、アフリカンダンスを教えるダンサーが脱色するのか〜〜〜と思って驚いた。

 

アフリカンダンスや音楽のアーティストこそ、自分達がアフリカンであることを一番誇りに思っているんじゃないのかな?と思ったんだけど(もちろん、そういう人の方が大多数だと思うけど。)、誇り云々ではなく、肌の色が黒いということが、その人の人生に否応無く影を落とす・・私には計り知れない何かがあるのだろう。

 

 

「同じアフリカ系同士でも、より肌の色が黒い人を差別する人もいるからね〜。アフロダンス&ドラムコミュニティーの中でも、僕がマスター・ドラマーというのも関係なく、肌の色で見下してくるようなシスター(同じアフリカ系の女性)もいるしね〜。」

 

 

差別云々に限らず、性格が悪い人、人としてどうよ??っていう人も多い。

 

こっちにきて思ったのは、恐らく意見がハッキリしている人が多いからこそ、好き・嫌いの態度がハッキリして、私からみると、「いいんでしょうか、それ・・・^^;)」とか、「それを日本では性格が悪い、というじゃないでしょうか?(^^;)」と思ったりするんですけど、

 

 

だから、そもそも、

ここ、日本じゃないですから〜〜〜〜。(^^;)

私の日本人の感覚で考えたって、理解できんわ!!

 

 

ということで、日々、過ごしています。まだ慣れません、この状況。。(^^;)

 

さて、肌の脱色。

 

これ、おじーが十代の頃から既にアフリカ系の中であったらしい。

 

理由は様々なのかもしれないけれど、未だに差別が続いている状況を考えれば、自分の肌の色を憎んでしまう人がいるのも、想像はできる気がする。

 

 

さて、つい最近、興味深い記事を見つけた。

agora-web.jp

 

読んでハッとさせられた。

私の旦那であるおじーはアフリカ系だ。

でも、もし私が日本にいてこのテレビを見たら、どう思っただろうか?

 

ここは日本。
コメディーの一つとして、日本人が日本人以外の人種に変装して笑いを取る。その事に、果たして疑問を抱いたであろうか?

 

おじーにちょっと聞いてみた。この記事のリンクの写真も見せてみた。

 

「日本のコメディアンがエディー・マーフィーの変装をして笑いをとるテレビ番組があったらしいんだけど、どう思う?」

 

おじー、一言。

 

「う〜ん、気分よくはないよね〜。」

 

で、続けて、

 

「どこかのヨーロッパの国で、顔を黒く塗ってパレードするというお祭りがあるらしいんだよね。白人の友達が教えてくれて、その事で少し議論になったことがあるんだよ。黒をただの色として捉え、それがお祭りなら差別という意味は持っていないと思うかもしれないけど、そういうことではないんだよ。」

 

少し話しは変わるけれど、これまたFaceobookで見つけた動画で興味深いものがあったのを思いだした。


白人のおばちゃんが、スーパーマーケットで横暴な態度ではっきりとラテン系アメリカ人とアフリカン・アメリカンを差別している動画で、この状況を批判するたくさんのコメントがついていた。

 

そのコメントのいくつかを読んだ中にこんなのがあった。

 

「差別はもちろんいけないことだけど、我々、アフリカ系が寛大にならなければ、平和にはならないじゃないだろうか?」

 

これに対して、

 

「あなたみたいなブラック・キューバン(要は、上記のコメントはキューバ人でアメリカに移住した人らしい。)には、私たち、アフリカン・アメリカンの気持ちは分かんないわよ。このコメントが気に入らなければ、削除してもらって結構よ。怒」


 

 

話を日本のテレビに戻して・・・

 

多分、色々な意見が飛び交っているのかもしれないけれど、


個人的には、ブラックカルチャーが如何にアメリカに、そして世界に強い影響を与えたか、そして、ブラックの人達が、どれだけ超スーパーカッコイイか、それを伝えるテレビをやって欲しいよ・・・と思う。

 

最後に、今や世界的大スターのブルーノ・マーズ(ラテン系アメリカ人)が、日本のインタビューでこんなこと言ってたのね〜〜というのをみつけたのでシェア。私、これ読んで、更に好きになりました。

<ブラック・ミュージックの影響について>
 「“ブラック・ミュージック”というのは、ロック、ジャズ、R&B、レゲエ、ファンク、ドゥーワップ、ヒップホップ、そしてモータウンのことを指していることを理解しなければならない。それら全てを黒人が作ったんだ。プエルトリコ系として言わせてもらえば、サルサだってマザーランド(アフリカ)まで辿ることができる。つまり僕の世界ではブラック・ミュージックは全部という意味なんだ。アメリカに“swag”(ノリ、自信)を与えてるものだ。僕は90年代に育っていて、当時のポップ・ミュージックはR&Bに大きく影響を受けていた。ホイットニー・ヒューストン、ディディ(Diddy)、ドクター・ドレー、ボーイズ・II・メン、アリーヤ、TLC、ベイビーフェイス、ニュー・エディション、マイケル・ジャクソンとか、まだまだたくさん。僕が子供の頃、そういう音楽がMTVとラジオでかかってたし、学校の行事や近所のバーベキューとかで踊ってた。僕をインスパイアしてくれたそういうアーティストたちがいなかったら、今自分がここにいることはなかった」

 「彼らは僕に多くの喜びを与えてくれたし、忘れられない思い出が詰まった人生のサウンドトラックを作ってくれた。そして何より、あのスーパースターたちは僕に基準を設定してくれた。世界を踊らせるような曲を歌うには何が必要なのか、ずっと語り継がれるようなパフォーマンスをするにはどうすればいいのかを教えてくれた。音楽業界での成功を目指すなら、彼らと同じくらいすごくなくちゃ勝ち目がないって思わせてくれたんだ。ジョデシィが自分の後に登場するかのように歌わなければならなし、ボビー・ブラウンが次に登場するかのようにダンスしなければならないんだ」

上記はこのリンクからの引用。↓

www.billboard-japan.com

 

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おじーの着てるTシャツには「Melanin Magic」と書かれている。これ、Junteenth celebrationで買ったもので、大雑把に言えば、「濃いメラニン色素(要は黒いということです。)を持っている特別な人達。」と言う感じかな。おじー曰く。

写真は、高桑常寿さん撮影。アフリカンのミュージシャンを中心に、素晴らしい写真を取り続けているアーティスト。おじーと私がすっかりファンになったカメラマンです〜。