さとちゃんとおじー 

低血糖症を煩い、仕事退職→結婚でサンフランシスコに移住。年の差国際結婚。太鼓叩き。アラフォー女子の生活。

When The Saints Go Marchin' In 私も仲間に入りたい

 

それはゴスペルの合唱で始まった。

 

オルガン、ドラムの演奏をバックに、アフリカ系のお姉様、お兄様方が、「The ゴスペルライブ」と言わんばかりに、映画やテレビでみたそのままのゴスペスを歌っていた。

 

教会の扉が開き、両側の参列者に見守られながら、中央の通路から入場する我々・・・・

 

って、これ、結婚式じゃありませんから〜〜〜!

 

 

 

おじーの弟が亡くなり、おじーの実家のフロリダの田舎町を訪れた。

 

サンフランシスコとは違って、平地に平屋が立っている。サンフランシスコの家と違って、ご近所さんもみんな、アフリカン・アメリカン。葬儀はそんな近所の教会で行われた。

 

というわけで、アフリカン・アメリカンの方々にまみれる私。African American Funeralに初参加です。

 

ゴスペルで景気良く始まったセレモニーは、そのまま司祭のスピーチへ。

 

これまたTVでみたことある場面、人々が立ち上がって、司祭のスピーチに対して、「Yes」とか「Oh lord」とか「Amen」と言っている。

 

その後、おじーが弟の為に書いたポエムを読んだ。いや、読んだというより、パフォーマンスしましたの方が合ってるかも。。おじーも司祭みたいだった。時々、会場から笑い声が上がった。みんなが引き込まれていた。

 

その次は、おじーの弟の親友からの言葉。こちらも会場を湧かせている。

 

再び、司祭のスピーチ。

 

盛り上がる会場。(もう参列者もオーディエンスという感じ)

 

そのうち、司祭のスピーチが歌の様になってきた・・・と思ったら、歌に突入していた!

 

再び、ゴスペル。

 

盛り上がって退場・・・・みたいな。。

 

 

で、これだけ読むと、さぞかしワイワイやってると思うかもしれませんが、近しい親族は泣き崩れて、私はセレモニーの間ずっと涙が止まらなかったのでした。

 

 

「なんなんだ、このお葬式は???」

 

 

悲しみのエネルギーをそのまま生きるパワーに変える何かだった。

 

とにかく、パワーがすごかった!!

 

ゴスペルのコーラス隊も、これが町内会合唱団のレベルなの〜〜〜!?と思う程、プロ級でした。いや、私には、プロでした。

 

いや〜、ビックリしたし、葬儀なんですけど、「めっちゃカッコイイ!!!」と思ってしまいました。

 

その後、それぞれが車に乗り込み、霊柩車を先頭に、お墓に向かいます。

 

長ーい、長ーい、長ーい車の列。

 

ゆっくりスピードで走る車の行列に、対向車が脇に車を停めてじっとしています。死者、遺族、関係者に対しての敬意とのこと。

 

「ここは田舎町だから、まだこうした風習が残っているけど、もうサンフランシスコや都会だと、まずできないだろうね〜〜。」とおじー。

 

「アフリカ系とそれ以外では、葬儀の内容も違うしね。ここみたいな田舎町だと、まず、アフリカ系の葬儀に、アフリカ系以外がくることは、特別な場合でなければ無いだろうね。。。」と、再びおじー。

 

その後、車の行列はお墓に到着。

 

軍の兵士による納棺のセレモニーが静かに執り行われます。

 

これもよくTVや映画で見た事ある、あれ、だった。。

教会とは打って変わって静かな時間・・・

 

その後、また教会に戻って、教会が用意してくれたお弁当(フライドチキン、野菜炒め、パン)をみんなで食べます。日本も葬儀の後に、みんなでお食事する、あれと一緒な感じかな?

 

残念ながら、おじーの弟が生きているうちにお会いすることが出来なかったけど、何故か私がギフトをもらってしまったかの様に、特別な体験をさせて頂いた。おじーの弟だけでなく、おじーの両親、祖父母、ご先祖様に、歓迎して頂いたのかもしれない。(と、私は妄信しています。妄信させて下さいませ。。)

 

 

 

 

セレモニーが終って、車に乗り込んだところで、1人の女性が「おじー!!」とおじーの名前を呼んで近づいてきた。

 

満面の笑みをたたえたその女性は、おじーの高校の時のガールフレンドだった。

なんと52年振りの再会という!

 

おじーも嬉しそうだったけど、とにかく彼女がとっても嬉しそうで、私はそれがとても印象的だった。半ば強引に(?)、ランチに招待され、お宅にお邪魔してきたのだけど、豪邸、しかも広いテーブルにお料理が敷き詰められていて感動した。

 

「52年後に、自分が好きだった人に再会するってどんな感じなんだろう??」と思わずにはいられなかった。

 

のろけで恐縮ですけど、おじーは、70歳の今も非常にカッコいいので(私にとってはですけど)、「自分が好きだった人が、今も変わらずカッコイイ!って、そのことがかっこいいじゃん!」って、なんだか傍観者的に感動していた私。

 

こういうのを間近にみると、「年齢って関係ないかも・・・もしろ、人生いつまでもワクワクしていられるよな〜〜〜」と、証明してもらった様で、これからの高齢化社会に希望の光を見た様な気がした。おじーの昔の彼女も、とってもチャーミングな素敵な人だったのが、また、とっても嬉しかった♪

 

日本の葬儀は、とても思いやりに溢れた時間だなと思う。

悲しみに寄り添う様に、お経とともに静かな時間が流れていく。美しい時間でもある。

 

ふと、もし自分が選べるのであれば、私はこのAfrican American funeralで、この世とお別れしたいな・・と思ってしまった。 

 

悲しみのエネルギーを生きるパワーに変える特別なセレモニー。

アフリカン・アメリカンの方々の為の特別な素晴らしいセレモニー。

 

 

Oh Lord how I want be in that number

When The Saints Go Marchin' In

私も仲間に入りたい。

過酷な状況を乗り越えてきた勇敢な聖者達の行進に。

私もその仲間に入りたい。

(satocomedy流の和訳。正しく訳してないので、気になる方は自分で調べてくださいな〜。)

 

 

さて、またしても長くなりましたが(毎度ですけど)、

 

最後に、African American Funeralに関連して、you tubeで見つけたセカンド・ラインの動画をくっつけておきます。

今回の葬儀ではセコンド・ラインは無かったけれど、ノリというか、パワーは共通してる気がするなあ。

www.youtube.com

 

関連記事:合わせてこちらも是非どうぞ。非常に面白いです。
このブログのタイトルと、上記の私の和訳の意味するところ(?)はこちらの記事をみれば分かると思います〜。グレン・ミラーをぶった切っているタモリさんも素敵〜〜〜。(グレン・ミラーは、このサイトのページの次のページ話ですけど〜)

ほぼ日刊イトイ新聞 - はじめてのJAZZ2 ほとんど丸ごと再現ツアー

 

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おじーとたくさんのお食事のみなさん。写真に写ってないところにも、たーくさん!

 

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たらふく食べさせて頂きました。オイスターのみなさん。だって、お安いし、美味しいんですもの。。。

 

 

 

最後に・・・

おじーの弟に、そしてアメリカのご先祖様に合掌と敬意を。

家族の一員になれたことを、私、誇りに思っています。

そしてももちろん、日本の家族、ご先祖様も。いつもいつも見守ってくれてありがとう!